八代市イ草・イ製品の品評会に行って来ました。

例年10月の第三日曜日がイ草・イ製品の品評会と決まっていましたが、今年は初めて2月開催。

10月農家さん達は農繁期が続きバタバタ。畳屋は年末の繁忙期でバタバタですので2月はちょうど良い時期かなと。

ですが、あと少し待って2月の末の方がもっと良かったかなと個人的には思っています。

2月初旬だと農家さん達は品評会の作品を作るのが精一杯で我々が普段使用している買い付けたい畳表などは在庫が少なく選べない。もう少し各問屋さんに畳表が在庫されてからの方がせっかく出張で産地に行く畳屋からすると楽しみも増える。

今回の品評会は秋のお祭りに合わせた一般展示ではないのでJA市場にかなりの数の作品が展示されていて見ごたえがありました。

イ草の部のトップは仲良くしている若手農家さんが受賞。

イ製品の部のトップはレジェンド農家さんが4度目の受賞。

上位に入賞された農家さんの名前を見ると知った名前が多く嬉しかったですね。

次の品評会も2月だろうとの事でしたのでまた一年農家さん達の頑張りをお客様に伝えながら品評会を楽しみに待っています。

伊奈中学校の職業体験で生徒を受け入れました。

近隣の伊奈中学校から暫くぶりに職業体験のオファーがありましたので11月の末に3名の生徒に畳屋体験をして頂きました。

一通りの手順を教えたら皆綺麗な仕事を心がけながら自分たちだけで作業する為に話合いをするなど頑張っていました。

中学2年生でも畳を担ぐのは大変だと、畳の重さにびっくりしていました。

最後にポット敷などの置き畳を製作して2日間の体験が終了。

数日して、今回の職業体験のまとめとお礼状を頂きました。

ここ数年職業体験はコロナで中止でしたのでやれなかった子供たちは残念だったのではないかと思います。

いろいろな職業に触れることで自分の見識を広げ好きな事を見つける助けになってくれるでしょう。

今年もイ草の刈り取り視察に行って来ました。

毎年6月に刈り取り視察の予定を組むのですが今年は予定が組めず7月に行くことに。

お付き合いのある農家さんで今年の新草の出来を確認しました。

熊本のブランド品種『ひのみどり』に関しては育てるのが難しい品種ということもあり、今年のイ草は苦労したとのこと。

全体的に少し伸びが足りない印象なので早めに良いものを確保して管理していきたいと思います。

畳表の原料のイ草は刈り取ってすぐ泥染めという工程があり、泥をイ草に纏わりつけて退色予防や保湿効果を高める工程になります。

今回は滞在時間短めだったのでもう少し居たかったのですが我慢して。

ついに熊本空港が新しい建物に変わりました。

手荷物検査場の先で食事が出来たりお買い物をすることが出来たりと出発まであっという間でした。

 

撥水する天然イ草の畳表を納品しました。

天然のイ草に撥水加工を施し畳表にした商品を使用してお付き合いのある工務店様の新築事務所に縁無畳を納品しました。

熊本八代の知り合いの農家さんも参加している生産者グループが商品化し販売している畳表で、waterjewelryと名前を付けた撥水加工により触れた水分が玉になって表面に残るのでお手入れがしやすい畳表になっています。撥水するのにイ草の機能は残っているので湿度の調整やイ草の香りも楽しめます。

販売元は愛知県の畳機械メーカーさん東海機器工業㈱

https://www.tokai-kiki.co.jp/wj-tatami

生産には現地の湿度や農繁期などいろいろな要素が関係して製織できる期間が限られる為に数カ月待つ場合があります。

こういう産地農家さん達の頑張りをこれからも直接会って話を聞いてお客様に伝えて行こうと思える商品でした。

 

 

沖縄の材料商様・畳屋さんへ行って来ました。

今月2日、台風のなか東京品川で行われた極東産機㈱の全国総会へ出席して東北から沖縄までたくさんの畳屋さんと交流してきたのですが、久しぶりに会うの沖縄の畳屋さんから同行していた材料商さんを紹介していただいたのが縁で7日に伺わせて頂きました。

別件で沖縄に行く機会があったので半日で材料商さんと畳屋さんの支店などいろいろ訪問し沖縄の畳事情など教えてもらいました。

那覇市の㈱沖縄敷物商会様

沖縄全体の畳屋さんをカバーする材料商さんで沖縄ビーグ表やシーサー柄やミンサー織柄などの本土には出回っていない材料をたくさん見させて頂きました。

宜野湾市 大山タタミ店 様

年齢も近い専務さんにアテンドをお願いして動きました。

大きな畳屋さんなので機材なども揃っていてすごいですね。

従業員さんもテキパキとお仕事しているので素晴らしかったですね。

帰りに沖縄敷物様からお土産の畳縁を頂きましてすごいうれしかったです。

小物を作るとかわいいポーチなど作れそうです。

ここ茨城県では一般のお客様の畳に沖縄柄は合わないだろとは思っています。

が、綺麗な縁なのでいつか使えたらうれしいですね。

大分国東へ七島藺の勉強をしてきました。

一昨年の秋、熊本八代の品評会に合わせて伺おうと計画していたのですが予定が合わずに断念

コロナで2年間2月の研修は自主規制していた為久しぶりの2月研修に行こうと計画し、温めておいた大分国東への七島藺研修を実行に移しました。

大分空港から車で20分~30分前後

廃校を利用して七島藺振興会の皆さんが資料館にされている七島藺学舎へ

会長さんが一時間ほど動画も交えてお話して下さり歴史や現状などを詳しく教えて頂きました。

体育館は工房として製織機械で作業されている所が見学できます。

少し場所を移動して生産者の諸冨さんの作業場で半自動製織機械の作業風景を実演して頂きました。

併設されている七島藺工房ななつむぎの岩切さんは選別し廃棄される七島藺を工芸品を通して全国に発信している方でイベントなどの際は出店し七島藺でミサンガ作り体験なんかもされています。

この日もどこかのテレビの取材が入っているとのことで関係者が来られていましたね。

自分が使う琉球表(青表)はこの松原さんの作品を仕入ています。

表皮が硬い七島藺は熊本の丸藺とは全く違う物でごつい分荒々しさが畳表の表面に出てきます。

ですが丈夫で長持ちしますので昔の農家の土間玄関の次の間にはこの畳表が縁無で使われていました。

自分は七島藺の香りが大好きで熊本では香ることができない特別な香りです。

残り7件の生産者さんで畳表の年間生産枚数としては合わせて1100枚ほどとお聞きすると本当に貴重な物なんだなと思いました。

12月に6枚注文しているのが出来上がるのが3月末とのこと。納品を楽しみに待っております。

イ草の植え付けを視察してきました。

普段10月の品評会で産地に来てしまっているのでこの時期に来たのは初めて

イ草は11月中頃ぐらいから植え付けをはじめる事が多くその時期は畳屋が一番の繁忙期ということもあってなかなか実現しませんでしたが、商工会の用事で熊本市まで来たついでに寄らせていただきました。

最近、イ草の刈り取りには沢山の全国の畳屋さんが産地に来られるようになってきましたが植え付けの手伝いで産地を訪れる畳屋さんはごくわずかですね。

イ草は機械での植え付けが2種類と昔ながらの手植えの3パターン

手植えの仕事は昔から植え子さんを雇ってお願いしているのですが高齢化が進み仕事の解る方が減っているのでなかなか見れなくなってきているそうです。

植え付け機械も残り300件くらいしかいないイ草農家さんですから生産ラインはある程度数がまとまらないと作ってもらえないような現状。

苗を掘り起こし→植える大きさに苗を割り→長さを揃えそれぞれの最終工程まで準備をする

この農家さんは植え付けはカセットに苗を準備するタイプの機械植え

寒い時期に植え付けてるので寒さや凍結による低温障害防止に田んぼに水を入れたり田んぼをヒビが入るまで乾かして根を強くしたりと農家さんの知恵も沢山聞くことができました。

令和4年度イ草・畳表の品評会へ行って来ました。

毎年恒例10月の品評会

昨年からJAへ出荷している農家さんだけでなく私設市場経由の農家さんにも広く出展をお願いし、名前・品種を隠しての投票になっている現在。

今年も昨年と同じ品種『ひのはるか』の畳表が大臣賞に輝きました。

青みが強く表皮は弱い印象の品種ですが、素晴らしい実入りで表皮も強さを感じました。

年明けの仕入のイメージを掴めた研修だったと思います。

お付き合いのある産地問屋さんにお邪魔していろいろな情報も一緒に仕入てくる事も大事

イ草刈取り前の熊本八代産地に行って来ました。

例年2月には買い付けで熊本八代へ行っているのですがやはり今年もコロナの影響があり2月は2年続けて断念しました。

そして6月、例年では末にい草の刈り取り研修で伺う予定だったのですが少し早いタイミングで福岡で用事があったことから今年はそちらの用事に合わせての産地研修です。

刈り取り前の瑞々しいイ草

少し成長が遅いとのことだったので心配していますが農家の皆さんは刈り取りにちょうど良い時期にちょうど良い長さにもってくるのでいつもすごい技術だと思っています。

草が短めな年は上に伸びなかった分、草に強さがあり品質は良くなる傾向がありますから楽しみですね。

 

2022年(令和4年)も宜しくお願い致します。

2月になり昨年他界いたしました祖母の一周忌も終わり、ここから改めて新たな年度のスタートのような気持ちでこれからの毎日を頑張っていこうと思います。

コロナウイルス対策をしながらの生活をしなければいけなくなって3年目になりますね。
まだまだ終わりが見えませんが気を抜かずにやれることからコツコツと取り組んでいきます。

畳やふすまなどで解らない事などありましたらお気軽にお問合せください。宜しくお願い致します。

よしや畳店 6代目 吉谷 和眞