日本文化となっているものの多くは中国大陸から入ってきたものが多い中、畳は日本で生まれ育ち、奈良時代の頃から延々と伝えられてきました。稲藁を使用して作られた床にい草で編んだ畳表を作り、日本の気候に合い湿気にも強い畳を作り上げたのです。日本での生活も益々欧米化が進む中、現在でも畳が姿を消すことなく健在でいるのも、畳がとてもよいものだからなのだと思います。
ですが現在畳業界はかなり危機的状況にあります。要因は和室の重要度が薄れ割高なイメージが先行している事といってもいいでしょう。ですが一番はい草生産農家さんの減少だと思います。
国産畳表の95%以上のシェアを誇る熊本県八代周辺地域でも2018年現在460軒前後。全盛期の10分の1以下まで激減し、ここ数年間を見ても年間約50軒ものい草生産農家さんが辞められてしまっているのが現状です。
ですが今残っている生産農家さん、特に元気のある若い後継者がる生産農家さんはヤル気に満ちています。名人クラスのすごい生産農家さんも積極的に後輩指導しお互いが切磋琢磨できる環境作りがなされています。
われわれ畳職人は産地の思い、畳の良さをもっともっとお客様に伝えることが大切な使命であると思います。